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2006年03月31日

「筆界特定制度」不動産コーディネーター 飯 島 誠

早いもので3月も終わり、明日からは暦は4月に変わります。

桜の方も、ここ数日の気温の低さで4月まで持つことが出来たようです。

今月は、3月の期末と言うことも有りバタバタしてしまいましたので、今月に終了した相談の報告書を持参することが出来なかったのですが、ようやくお持ちすることができました。

今年に入り、相談内容として多いものは、相続・借地の整理そして土地の境界についてとなります。

相続・借地については触れておりますが、土地のついてはあまり触れておりませんのでお話したいと思います。

今年の1月20日から筆界特定制度なるものがスタートしてしていることをご存知でしょうか。

筆界特定制度というのは、法律上の境界(所有権境ではない。)を、「筆界特定登記官」が筆界調査委員の意見を参考にしながら定める制度です。

日本の土地と言うのは、不動産業に従事している方であればご存知のはずなのですが、歴史的に土地の所有関係が複雑で、正確な公図や地積測量図などが整備されていない場所も多いのです。

政府が強制的に進めている土地の国土調査も都会地では遅々として進んでいません。

境界石が誰からでも見える場所にあることも珍しく、不動産売買の際などには地中に埋もれている境界石を探すのも土地家屋調査士に依頼しないと難しい状態のところが多いのも事実です。

たとえば、都心など地価が1㎡あたり数百万円もするとこなどでしたら、境界紛争事件がいたるところで発生します。(※原に発生していましたが。)

たとえば数cmの違っても大変な問題です。

今までは、境界の確定について境界訴訟を使うほかなかったのです。

民事裁判はご存知のとおり、証拠集めや測量費用がかかるし、裁判は長期化します。

その関係で早く境界確定をしたい方は、泣き寝入りで自分に不利な条件で判を押すしかなかったのです。

それに今までの境界確定訴訟には、疑問と矛盾と思われる部分がかなりありました。

特定の者のみの主張と立証だけで、境界(筆境)を決めてしまうのですから、驚かされます。

隣地同士の主張と証拠だけにしばられて、裁判所が判決で境界を確定した場合、その境界が、必ずしも、付近の境界線と整合のとれたものになるとは限らなかったのです。

これからは、筆界特定制度によって、近隣の地形や境界との整合性が考慮された境界が決められると思われます。

ただ、筆界特定制度によって境界とされたところが間違う場合もあるでしょう。

そして、筆界調査委員と言うものを定めて、そのものが業務に当たることのようです。

その筆界調査委員とは各地の法務局長が、弁護士や土地家屋調査士などから選び任命するようです。


※筆界と境界の違いについてご存知ですか!

土地は一見して区切りがありません。自然のままだとどこまでも続いています。

しかし、所有する限界を定める上からは、非常に不都合が生じます。

そこで明治初年から国の事業として、海や川の地形を取り込んで「地番」を定めて区切りを付けました。

これが登記法上で「筆界」といい、一般的には通称「境界」と呼ばれているものです。

筆界と境界が合致しているときは差し支えありませんが、複雑な筆界の土地は隣地所有者同士の合意によって、利用するのに都合の良い形状で区切りを定めています。

これも「境界」と言われています。

ところが、個人間で承知したものであっても、筆界は変更したことになりません。

例えば筆界線が、凹凸や出入りの多いノコギリ状の土地であった場合、都合が悪く不便です。

そこで隣地所有者同士で協議して直線的な境界を決定しても、利用するには差し支えないのですが、このように筆界と境界が異なる場合には、登記手続をしないと筆界と境界は同一にはなりません。

同一のものとさせるには、分筆し相互に突出部分を交換して、合筆する必要があります。

権利を明確にするには常に注意して、筆界と境界を同一にしておく必要があります。

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投稿者 飯島 : 2006年03月31日 18:56