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2005年09月29日
相続体験記:其の壱 第20話(承諾と借地権売却)
Aさんには、Bさんとの打ち合わせ内容をご報告するとともに、今後の打合せについて私の方で行う旨、了承をいただいた。
Bさんとの打合せは、1回、2回では終わらないだろうと言うことは皆様もお分かりいただけると思います。
「飯島さん、こちらのほうは、隣接地の方のお願いは終了しました。Bさんはどのぐらいで判をいただけますか?」
「そうですね、Bさんの考えは先ほどもお話したとおり私道をもらいたいが、復旧費用などがかかるのでどのようにすればよいか考えがまとまらないよう様子でした。
Bさんの承諾をもらうためには、私道を接している方に持分を移転して、皆さんで万一の場合は復旧費用を負担するようにしなければなりませんよね。
何か後手に回ってしまいましたが、借地の部分を借地権者の方に通知をして購入する気持ちがあるか確かめましょう。Aさんの早く解決したいと言う気持ちは非常に理解できるのですが、ひとつひとつ解決の方向へ向かっています。焦らずにお願いしたいのです。」
「わかりました。急がすと昔いじめたのがぶり返してきますからね。」
「そのとおりです。」
当初の予定であれば、2年間まとめられなかった測量の段取りを取った後、借地権者の方に購入される気持ちがあるのか確認するということで進んでいたが、思わぬ展開になってしまった。
ただ、いつかは、借地権者の方に気持ちを確認しなければならないのである。
ちょうど良い機会と思って、私道に接している方のみではなく、11件全ての方に通知を行うことにした。
借地権者の方には、同一文書にて、通知を送付した。内容は以下のとおりである。
1.相続の経緯および貸主変更の遅延のお詫び。
2.今後の処理について
①貸主の変更をいただきたいこと。
②相続税納付のため、物納および借地権者の方へ売却の意思があること。
③この通知より2週間以内にできる限りお会いしたいこと。
④通知人はAさんにした。
⑤お会いする日には、仲介業者である飯島興産を含め、3者にてお会いすること。
といった文書を送付したのである。
借地権者の方から連絡があるまで少し時間がかかるであろう予想のもと、Bさんとはその間にできる限り、間隔を置かず打ち合わせを行うこととした。
第20話 終わり
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投稿者 飯島 : 19:08
2005年09月26日
相続体験記:其の壱 第19話(承諾)
私は、取り急ぎBさんへ宅へ直接お伺いすることにした。
Bさんのお宅は、私道からほんの十数メートルのところにあり、立派なお屋敷である。
私道の調査等もありましたので、その帰りに、Bさんを尋ねることにした。運良くば話を伺えることも考えられる。
インターホーン越しに奥様らしい方の声である。
「初めてお伺いさせていただきます。Aさんの件にてお伺いした飯島興産と申します。」
「はい、今、主人と変わります。」
「何でしょう。」
「Aさんの件にてお伺いした飯島興産と申します。ご挨拶させていただきにお伺いしました。」
「ああ、今行きますから。」
非常に気さくな方のように思われる。
Bさんが出てこられた。がっちりした体型の方である。
「はじめまして、飯島興産と申します。」
Bさんは私の名刺を見るなり、
「飯島興産って六会日大前の飯島さん?」
「そうです。ご存知いただいていたでしょうか。」
「知ってるよ。」
何でも、当社の近くの高校の出身であり、よく奥様の買い物などで六会日大前の方へ起こしになられるそうである。
その後、お話を伺ったが、Aさんや土地家屋調査士の先生の話とは多少違った印象を受けたのである。
Bさんは私に対し、こう切り出した。
「飯島さん、Aさんの承諾の件で来たんだろう。」
「はい、1日も早く立会印をいただきたいのです。」
「立会印は押すよ。ただ、すぐには押せない。」
土地家屋調査士の先生が言っていたことと同じである。
「そうですか。残念です。土地家屋調査士の態度が悪かったのですか?」
私は、話を変えようと土地家屋調査士の先生には悪いと思ったがふる相手もいないので聞いてみることにした。
「そうなんだよ。あの人は、顔をみるたびに印鑑、印鑑、と騒ぐんだよなぁ。」
「それはいけませんよね。それじゃ判は押せませんよね。」
「そう、思うだろ!」
「Bさん、そうは思いますが、Aさんの相続のことを考えるとそれも仕方ないかなぁと思っていただきたいのです。」
Bさんは、沈黙したままである。
私は、私道の件について、私の考えを率直に話を持ち出すことにした。
「Bさん、話はかわりますが、あそこの私道の件なんですが・・・・。」
私道について話をしていると、Bさんの考えは①私道の持分をいただきたいこと。②私道の持分をいただきたいが将来的に復旧費などが必要となること。簡単にまとめると私道をもらいたいが、復旧費用などがかかるのでどのようにすればよいか考えがまとまらないよう様子である。
私は、今日の段階では、十分なほどBさんの考えを聞かせていただいたこともあり、今後、二人でこの件は打ち合わせを行うと言うことで次にお会いする日を約束して失礼することにした。
第19話 終わり
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投稿者 飯島 : 22:07
2005年09月24日
相続体験記:其の壱 第18話(青地の整理6)
「Aさん、よく聞いてください。Bさんの今後のお考え次第とはなりますが、Bさんへ私道の持分を移転するつもりでいただきたいのです。」
「それで解決するんであれば・・・・。」
納得はしていない様子である。
「しかし、なぜ持分を渡すのか、無償にするのか疑問ですよね。相続税の対象となってもいますし・・・。」
「そうなんだよ。説明してください。」
まず、なぜ私道の持分を簡単に渡すのか?という点であるが
1.私道に接している土地はAさんの土地が2件(共に借地権であり売却を計画している土地である。)、Bさんの土地、第3者(C・D)の土地が各1件という状況。
2.今後、現在借地権としている土地を売却するとなると、私道に接するAさんの土地は存在しなくなり、私道を所有している意味がないということ。
3.私道のみを所有していると、今後掘削等がある場合にその都度承諾書を提出しなければならないこと。
4.万一、道路に補修があった場合には、補修費用の負担が発生するということ。
5.今後、売却を予定している土地が、接道している道路に持分があるのかないのかによって評価が変わるということ。
6.私道の相続税評価額は、通常評価の2割りであり、そんなに大きな税額ではないということ。
7.位置指定道路には固定資産税等の課税がないということ。
である。
「確かに私道のみを考えれば、無償というのはどうかと思います。しかし、今後の借地権の売却等を行いますので、トータルで相続税およびその延滞による延滞利子税を考えていただきたいのです。」
私は、Aさんに今後の予定および売却の価格設定の一覧表を提示のうえ、再度説明をした。
「そうだよね。わかりましたよ。」
「ありがとうございます。」
そして今後の予定として、まず、Bさんへは私が直接お会いすることとして、土地家屋調査士の先生には、その他の隣地の方へ立会印をいただいていただくこととした。
第18話 終わり
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投稿者 飯島 : 19:21
2005年09月22日
相続体験記:其の壱 第17話(青地の整理5)
「飯島さん、相続というのはこんなにも問題が多いんですか?」
「どのような方でも、大なり、小なり問題はありますよね。」
「そうですか。そう、聞くと少しは気が楽になりますけど。ただ、私の場合、弁護士・税理士そして土地家屋調査士全ての方が、私の意志どおり動いてくれていないようでむしゃくしゃしてくるんです。どう思いますか?」
「Aさんの依頼された方ですのでいいにくいですよね・・・。」
「実際、動いてくれているのは、飯島さんだけですよ。なにもしてくれないの百万単位で請求してくるからなぁ。」
「以前にもお話したように、私が途中から入ってきたので各先生は気分があるのかも知れません。やはり相続というのは、相続に精通している者が中心となって、その分野の専門家へ依頼したほうがいいでしょう。相続の経験が少ない方は、その分野の最低限の仕事をこなすだけ、後は知らないよ。というケースが正直なところです。一番大事なのは、相続の処理はもちろんのこと、その後の皆様の生活です。ここをないがしろにされる方が多いのは、正直がっかりします。しかし、私は最後までお付き合いいたしますよ。」
「本当にお願いいたします。」
「ところで、土地家屋調査士も信用できないということですが、違う方にかえられますか。」
「どうしましょうか。悪い人ではないんですが、仕事を知らない。」
「いいですよ。飯島さん。このままで行きましょう。そのかわり、飯島さんサポートしてください。」
「そうですね。努力いたします。」
正直、何度もお伝えしているが「士」という肩書きのつく方のサパートといっても人の話を聞かない方が多いですから・・・・・・・・。
※私の知っている方は、非常にすばらしい方が多いんですけど・・・。
その後、今回の案件であるBさんの話へ移行した。
「Aさん、Bさんの件なんですけど。」
「あの私道の件だよね。やっぱりきたね。」
「そうですね。案の定です。すんなりいただけるかなぁとは少し思っていたんですが・・・・・。」
「どうしたらいいでしょうか。」
「私の考えですが、まずひとつの提案として聞いてください。あの私道を隣接されている方に無償譲渡しましょう。」
「無償って、タダですか。」
「そうです。」
第17話 終わり
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投稿者 飯島 : 22:16
2005年09月19日
相続体験記:其の壱 第16話(青地の整理4)
その後、Aさんから連絡がきた。
「飯島さん、Bさんのことで会いたいんですが。」
「あまり良い返事ではないんですね。」
「そうなんだよ。しかし話の内容もうひとつよくわからないんだが。」
何がよくわからないのか、詳しく聞いてみるとAさんはBさんに会っていないらしい。土地家屋調査士の先生一人でBさんへお願いにあがったらしい。
「どうして一人でいかれたのですか?」
「Bさんから、一人で来るように言われたらしんだが・・・・・・・・。」
「それでは本日○時にお伺いいたします。その時、再度ご説明していただけますでしょうか。」
電話で話をしていても仕方がないので時間の約束をしてお伺いすることにした。
「いったいどうしたんですか。」
「先日の打ち合わせでは、ご一緒にBさんのところへお邪魔するということでしたよね。」
実は、AさんもBさんのところへ行く予定であったが、土地家屋調査士の先生から、一人で行かせてほしい旨の相談があり、Aさんはいかなかったとのこと。
「そうなんですか。それに先ほど、『よくわからない。』と言われてましたがどのような意味なんですか?」
「先生の話だと、『印鑑は押すけど、解決しなければならないことがある。』と言ってるそうなんだよ。」
実は、私はBさんのその言葉の意味がなんであるかは承知していたのです。なぜ、承知していたかと言うと、現在進めている青地は当然にBさんの土地に隣接しているのですが、Bさんの敷地というのはAさんの相続を受ける土地(位置指定道路・私道)を利用しないと公衆用道路(公道)には出れない土地であること。
※詳しくは下記図面をご覧ください。
これは、近所の方数人から教えていただいたのですが、Bさんはこの私道をなんとか公道にしたいという考えがあったようなんのです。なぜか。Aさんにお願いをすることが嫌で嫌で仕方なかったようなのです。
要するにBさんは、印鑑を押してやるから、この私道を自分が好きなように利用できるようにしろ!と言うことと引き換えにしたいようなのです。
私は、このことを現場調査した際に聞いておりましたので、多分このような展開になるんでは?と予想はしていました。
「Aさん、Bさんの『解決しなければならないことがある。』というのは、あの私道のことではないんですか。」
私は、私道の件について事前にAさんにある程度は話をしていたのである。
「ああ、あの土地の件ですか。やっぱり。」
「飯島さん、相続というのは、色々なことが出てきますね。」
第16話 終わり
《参考図面》
《ワンポイントアドバイス》
注)位置指定道路とは
建築物の敷地は、原則として、建築基準法上の道路に2メートル以上接しなければならないとして、一定の接道義務が課されています。(建築43)。
例えば、開発業者が建築基準法上の道路がない未開発地や大きな敷地を細分化して利用しようとする場合には、新たに道路を敷設する必要がありますが、この場合、道路の幅員は4メートル以上とし、かつ、特定行政庁(市区町村長又は都道府県知事)の道路位置指定を受けなければなりません。
このように、道路法、都市計画法等によらないで敷設し、かつ、一定の基準に適合する道路で、特定行政庁の道路位置指定を受けた道路を「位置指定道路」といいます。
【参考】建築基準法
第42条(道路の定義) ①この章の規定において「道路」とは、次の各号に一に該当する幅員4メートル(特定行政庁がその地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地 の状況により必要と認めて都市計画地方審議会の議を経て指定する区域内においては、6メートル。次項及び第3項において同じ。)以上のものという。
一~四(省略)
五 土地を建築物の敷地として利用するため、道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法、新都市基盤整備法又は大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法によらないで築造する政令で定める基準に適合する道で、これを築造しようとする者が特定行政庁からその位置の指定を受けたもの。
②~⑥(省略)
第43条(敷地等と道路との関係) 建築物の敷地は、道路(次に揚げるものを除く。次条第1項を除き、以下同じ。)に2メートル以上接しなければならない。ただし、建築物の周囲に広い空地があり、その他これと同様の状況にある場合で安全上支障がないときは、この限りではない。
(以下略)
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投稿者 飯島 : 21:55
2005年09月17日
相続体験記:其の壱 第15話(青地の整理3)
私、Aさん、土地家屋調査の3人にて打合せのうえ、判明したことがある。
隣接所有者の一人において、すんなり立会印を押していただけないんでは?という疑問が出てきた。
「どの方ですか。」
この方というのは、Aさんの知り合いの方であり、後輩のようである。
土地家屋調査士の先生曰く、
「境界については認めるが、立会印をすんなりいただけない可能性があります。」
「先生、さっきまで大丈夫です。って言ってましたよね。」
「はい、境界については意義は無いようですが、実はAさんのことをあんまり良く思っていないようなんです。」
「Aさん、この件について、心あたりありますか。」
「あります。実は、後輩で、よくいじめていたんですよ。」
「Aさん、皆さんとは、気心知れた仲だと。」
「この人だけは違うんです。」
非常に嫌な展開である。通常の境界確認であれば違うのであろうが、相続における境界立会はこのような従前からの問題が明確になるといっていいでしょう。
「解りました。問題は、この方だけですかね。」
「そう思います。」
「早速ですが・・・・。」
取り急ぎ、土地家屋調査士の先生から一度、この方(以下、「Bさん」という。)へ今までの説明に行っていただくことにした。
その後、Aさんと同行のうえ、改めて境界立会を依頼していただくこと。
また、その他の隣接地については、土地家屋調査士の先生とAさんの二人にて今までの経過の説明ならびに改めて境界立会の依頼をしていただくことにした。
「それでは、申し訳ございませんが以上のような流れにてお願いいたします。」
「飯島さん、万一印鑑をもらえなければどうしましょう。」
Aさんは急に心配になってきたようである。
「ダメならダメですよ。ただ、もしダメなら、いろいろな角度から考えて立会印をいただく方法は必ずあると思いますよ。それに、まだお願いにもあがっていないじゃないですか。」
「その時は、その時で考えてましょう。」
「結果はすぐに連絡ください。お願いいたします。」
第15話 終わり
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投稿者 飯島 : 16:18
2005年09月15日
相続体験記:其の壱 第14話(青地の整理2)
財務局との打合せ終了後、改めてAさんと土地家屋調査士と打合せを行うことした。
打合せの内容は、
1.青地の隣接所有者とAさんとの関係、土地家屋調査士から見た隣接所有者とAさんとの関係。
2.青地の隣接所有者の立会日時の依頼は誰がどのように行うか。
以上の2点。
Aさんも土地家屋調査士の先生にしても、私からの打合せ内容をさほど気にしている様子でもない。
「飯島さん、大丈夫ですよ。ほとんどの方が以前からの知り合いですから。」
以前からの知り合いだとしても、ここで慎重に確認しなければならないのは、以前からの知り合いというのは、お父さんの知り合いなのか、Aさんの知り合いなのか、また、今までの関係はうまくいっているのか、いないのか、という点である。
誰の知り合いでもいいんでは?と考えがちですが、ことはそうでもないんです。
たとえば、お父さんの知り合いで、親交があるとなれば、①あの人の息子だから協力してやろうという場
合、②アイツの息子か、邪魔してやろうと言う場合が考えられるんです。
また、Aさんの知り合いの場合でも、①Aさんからの頼みじゃ断れないなあ。②アイツの頼みは絶対に聞
かない。という場合です。
土地家屋調査士の先生が言われている「皆さん6尺であれば境界を認めてくれます。」
この一言についても、疑った見方をすれば6尺は認めるけれど、Aさんの依頼じゃ判は押せないよ。ということも十分考えられるのです。
要するに、相続によって依頼するケースとは、単なる依頼ではないんです。「今までのお付き合いと併せて今後ともお願いをしたい。」とか「今後は私とのお付き合いをお願いいたします。」という意味もあるんではないでしょうか。
少なくとも私はそう思うんですが。
そのような事情から、今までの経緯を踏まえて打合せを行う。ことが重要では?
Aさんと土地家屋調査士に再度確認してみました。
「その通りですね。」
「それでは、再度確認のため、私のほうから質問させていただきます。」
第14話 終わり
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投稿者 飯島 : 18:28
2005年09月12日
相続体験記:其の壱 第13話(青地の整理)
「Aさん、今、財務局との打ち合わせが終わりました。」
「どうでした?」
「担当官の方からいい返事をいただきました。あとは、土地家屋調査士の方が隣接地の所有者から境界立会印をいただくだけです。」
「詳しいことはお伺いして説明いたしますが、約1ヶ月位で証明を出していただけるようです。」
「今から、土地家屋調査士へ連絡を入れておきます。」
Aさんに取り急ぎ電話にて報告を入れた次第ですが、本当にうまくいくとは思ってもなかったようです。
その後、土地家屋調査士の方にも連絡を入れたのですが、Aさん同様うまくいくとは思ってもいなかったようです。
「先生、午後にAさんのお宅へ伺って今後の打ち合わせを行うのですが、先生は、お越しになれませんでしょうか。」
「何か、ありますか?」
「境界の立会印の件で、再度伺いたいのでが。」
「境界の立会は全員了承済みですよ。」
なぜ、打ち合わせを行いたいのか。境界立会いについて再度確認したい点があったのです。
確認したい点とは、
1.土地家屋調査士自体、財務局が6尺にて了承するとは本気で思ってもいなかったため、隣地所有者へ立会印(実印押印・印鑑証明書添付)についてどれだけ大事なのかを説明しているか。
2.隣接地所有者のたいていの方は、Aさんの顔見知りと言ってもAさんが正式にお願いにあがっていないこと。
この点が気になっているのですがAさんにしても、土地家屋調査士にしても答えは、「大丈夫です。」
まあ、確かに気にしすぎなところもあるんですが。
私としては、そのところを確認したのですが、相続の途中から依頼された者としては、正直これ以上専門の方へ確認するのはためらいがあるものなのです。
私は、Aさんの自宅へ伺い、以上のことを説明し、出来れば私の方からAさんと同行のうえ隣接地所有者の方へ挨拶にお邪魔したいことをお願いした。
Aさんの答えは、
「土地家屋調査士の先生なら大丈夫ですよ。それに知っている方も多いですから。」
この後、私の心配が的中することになってしまった。
今でも、この件については後悔が残っている。詳しくは、次号よりご報告致します。
第13話 終わり
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投稿者 飯島 : 21:15
2005年09月10日
相続体験記:其の壱 第12話(青地の協議2)
「なんとか今日中に結論まで持っていきたい。」本音である。
財務局との打ち合わせ当日、約束の時間より少し早めに着いた。失礼とは考えたが、担当官へご挨拶とかねて着いた旨、報告に伺った。
「おはようございます。飯島興産の飯島と申しますが、○○様お願いしたいのですが。」
「おはようございます。お待ちしておりました。こちらへどうぞ。」
時間に少し早かったが、通していただいた。
「早速ですが。」
担当管より話が出た。
「○○市の○さんの件ですよね。」
「そうです。土地家屋調査士の方が何度かご相談していると聞いておりますが。どのような点が問題なんでしょうか。」
「幅員ですね。旧公図では、9尺となっております。」
その後、担当官と現地の状況、旧公図の幅員の解釈、国有財産法の解釈等打ち合わせが続いた。
すべてをお話することは出来ませんが、要点をまとめますと、
1.現地を確認すると、本件の青地は傾斜地であり、平面にて幅員を図ると6尺、傾斜にあわせて図ると9尺である。
2.現地は従前、山であった。山を造成して住宅が出来あっがた場所であり、なぜ山の傾斜地に青地があり、その当時正確な測量が出来たのか。
※状況から見て平面にて測量する技術があったのか信憑性がないのでは。
3.青地の隣接地の所有者全員が6尺である見解を持っていること。
※くどいようですが、現地は傾斜地であり、青地を減らして、各自の所有地を広げても意味がない。
4.国有財産法に基づき、現地所有者との打ち合わせを行っていただきたいこと。
5.Aさんの相続の状況を認識していただくこと。
大まかに以上の点である。
「飯島さん、お話は十分理解できました。もう一度確認いたします。隣接地所有者の方は全員、6尺の境界で意見は一致しているんですね。そして、早急に境界立会印はいただけるんですね。」
「そうです。お願い致します。」
「上司と打ち合わせをしてきますので、少しお待ちください。」
「記録があるか否か、確認していただけますか。」
「そうですね。記録があればおしまいですよね。」
記録とは、財務局が独自に青地を調査した場合に、そのときの状況、幅員などが記録として残されているんです。万一、これがあると記録を覆すことが出来ないというものです。
20分程して、担当官がその上司の方とともに席に戻られた。
「○○と申します。」
「早速ですが、飯島さん、この青地についてですが記録はありませんでした。そして、飯島さんからいただいた提案どおりでかまいません。ですから、早速、境界立会印を取り揃えてください。」
「ありがとうございました。」
本当にありがたい対応でした。私は、すぐにAさんに電話を入れた次第です。
第12話 終わり
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投稿者 飯島 : 20:16
2005年09月08日
相続体験記:其の壱 第11話(青地の協議)
土地家屋調査士の面前にて、不動産業者である者が青地の件で打ち合わせをやらせろというのである。
土地家屋調査士の立場を考えると非常に申し訳ないというのが正直なとこです。
「先生、不動産業者として、財務局と打ち合わせに行くんではないです。相続コーディネーターとして総合的に判断していただくために行くんです。」
「先日は、税務署の物納担当官の方からも物納申請で進める旨確認が取れましたし、まして申告期限まで時間もありませんので、私の方でお願いに上がってもよろしいでしょうか。」
実際、通常の場合、申告期限までに財務局との打ち合わせを終了していなくてもよいのですが、物納担当者が青地の協議が不調である旨、確認済みであったことにより、早めに報告するよう指導されたいたのです。
「結構ですよ。行ってきて下さい。ただ、本当に出来るんですか?」
「出来ます。」
私は、その場で、財務局の担当者へ「Aさんより相続にかかわる依頼を受けたものとして、税務署との協議に理由を説明しなければならないこと。」を理由に会っていただきたい旨連絡を入れた。
「解かりました。もし、よろしければ明日の午前中いかがでしょうか。」
「明日ですね。それでは10時にお伺いいたします。」
始めから、明日でもすぐに伺いたかったので予定を空けていて正解だった。
Aさんから見れば、長い間「出来ません。」と言う返事しかない。まして2年間の間である。依頼を受けたものである以上、一日でも早く、財務局へ出向き打ち合わせを行うのが義務である。
「本当に大丈夫なの?」
「Aさん、大丈夫ですよ。」
「明日10時から打ち合わせですから、昼過ぎにはご連絡いたします。」
「2時間もかかるんですか。」
「結論まで出していただきますんで。」
第11話 終わり
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投稿者 飯島 : 20:31
2005年09月05日
相続体験記:其の壱 第10話(物納申請2)
物納担当官のスムーズな対応により、物納申請は問題なく運びそうである。
ところで、なんで物納申請に税理士の先生が加わらないのか?疑問があるのではないでしょうか。
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●税理士によって違いますが、物納申請を申請してくれる方としてくれない方がいるようです。
※私の場合、税理士の先生から物納申請を依頼される方が多いです。
●なぜか?それは、「物納申請書、金銭納付を困難とする理由書を作成するのはめんどくさい。」という方は少ないと思いますが、その後、書類提出、測量、関係書類の追加提出など面倒な部分が多いからという方が多いです。
●物納手続きの概要をまとめてみましたのでご参考にしてみてください。
相続開始 相続人(納税者)の対応
↓ ・事前の相談
↓ ・納付方法の選定
↓ ・申請財産の選定
↓
物納申請書の提出 ・物納申請書の提出
↓ ・登記簿謄(抄)本、所在図、公図、測量図等関係書類の提出
↓
↓ ※金銭納付困難事由がない場合等・・・・・・物納申請の却下・取り下げ
↓ ※物納不適格の財産・・・・・物納財産の変更
↓
物納財産の実態調査 ・現地調査の立会い(境界の確認等)
↓
↓ ・変更要求通知書の受領
↓
↓ ・測量図、境界の確認書等関係書類の提出
↓
↓ ※補完要求(物納財産の補完を要求する場合)
↓ ・補完事項通知書の受領
↓
↓ ※収納価格の改訂(著しい変化が生じた場合)
↓ ・収納価格の改訂
↓
物納の許可 ・物納許可通知書の受領
↓
↓
物納財産の収納 ・物納財産収納済証書の受領
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今回は、後者の方で、Aさん自ら申請を行い、とりあえず物納申請を行うということに決まりました。
さて、物納申請も決まり、次は、土地家屋調査士の先生にお願いしてある青地および測量の処理です。
後日、土地家屋調査士からAさんに連絡があり、打合せを行うことになった。
「Aさん、青地の結果についてはどのようでした?」
「ダメだったようです。」
土地家屋調査士からの連絡では、やはり、ダメだったようです。
打合せの当日、土地家屋調査士の方より、財務局での話し合いの結果が報告された。
「やっぱりダメか?」
「Aさん、お願いがあるんですが。」
「私が、直接行ってきます。よろしいですか。」
第10話 終わり
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投稿者 飯島 : 23:57
2005年09月03日
相続体験記:其の壱 第9話(物納申請)
その後、Aさんから
「税務署の物納担当官が○日に来られるそうです。いかがですか?」
「私の方は大丈夫です。」
Aさんには、物納を決意していただいてから、すぐに税務署の方に出向いていただき、今回の納税を物納にてお願いしたい旨、相談をしていただいていた。
「税務署は、物納で取ってくれないのでは?」とういう風に思われている方が多いと思いますが、意外とそうではないんです。
物納条件には、人的条件と物的条件があります。
●人的要件とは、現金納付・延納納付にて支払が可能かどうかというような相続人の個人的な能力。
●物的条件とは、物納適格条件に適合しているかどうかという、その物件の適正。
※税務署は、人的条件が整っていれば、物的条件については、比較的緩やかに見ていただけるようです。ただし、収納時においての物納適格条件はかなり厳しく審査されます。
(レポートまで出す場合もあるんですよ。)
今回Aさんは、2年前の父の相続時にて延納を行っている点等を考慮すると、今回の物納申請は通る確立が高いと考えていました。
物納担当官とは朝の10時に待ち合わせを行い、その後、物納申請の予定地に同行する話となっている。
朝の10時にAさん宅へお伺いすると、物納担当官が来られていた。
※物納申請を行う物件は、全て物納担当者が直接見て回るものです。そして、税務署から歩いてくんですよ。
「飯島興産の飯島と申します。」
「はじめまして、税務署の○○です。」
挨拶もそこそこに、Aさんから、
「実は、すでに物件を見てきたんですよ。」
「もう、済んだんですか。」
そして、物納担当官から、
「飯島さん、今回のご希望、それに伴う内容は、Aさんから聞きました。物納の方向で進めていただいて結構ですよ。」
「ありがとうございました。」
「物的条件の方はいかがですか。」
「その件につきましては・・・・・・・。」
その後、物納担当官より1件ずつ質問があり、こちらが答えると言う、問答が続き、スムーズに打ち合わせは終了いたしました。
実に早い展開である。Aさんの事情を適格に確認していただき、非常にすばやく結論をいただいたのは、ありがたい事でした。
ただし、物納適格条件については、厳しく注文をいただいた次第です。
第9話 終わり
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場所;飯島興産
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投稿者 飯島 : 22:07
2005年09月01日
相続体験記:其の壱 第8話(青地の測量とは)
青地の測量および道路査定等がまとまると言う、根拠については、前回お話したとおりです。
ただ、問題なのは、土地家屋調査士が疑心暗鬼であるという点。
解らなくもありませんよね。
2年間財務局および隣接地の所有者等と打合せを行い、前に進まない状態なのですから。
ここでもう一度詳しく青地の測量について説明いたします。
※法の解釈が生じますので、法に抵触しない程度に。
1.青地は誰の所有か。
これはもちろん国の所有です。
2.誰が基準を設け、手続きをするのか。
国より権限を受けているのは、財務局です。
3.青地の測量の基準になるのは。
①法務局に備えられている公図および旧公図に記載されている寸法です。
②国有財産法です。
4.そのほかに
①現地の状況。
②隣接地所有者の境界の認識。
③測量を依頼した者の事情。
④財務局に記録が存在するか、しないか。
公図および旧公図に記載されている寸法第1の根拠として進めるのですが、「何が何でもそうでなければダメ。」というのは経験上ないようです。
それらの理由により、今回の件は可能になる確率が高い旨、説明したのですが、理解が得られない。
結局、何とかお願いをし、土地家屋調査士の方より、再度、財務局ならびに隣接地所有者等へ打合せをしていただくという約束をいただき、その後の打合せを10日後として、打合せを終了。
Aさんとは、その後、取り急ぎ物納申請に切り替える依頼をしていたので、税務署の物納担当官の状況を確認した。
「Aさん、その後お願いしていた物納の件、物納担当者の方はいかがですか。」
「連絡があって、11件物納を前提に一度、物件を見に来るそうです。」
「そうですか。何時ごろ来ていただけるんですか?」
「担当官から近日中に連絡があるそうです。」
「もし、連絡があったら、私も立会いが可能か聞いてみてくださいますか。」
「解りました。」
第8話 終わり
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場所;飯島興産
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投稿者 飯島 : 22:32

